2017年10月1日
2017年10月より外注検査の際の送料が値上げが行われ、それに伴い飼い主様から頂く送料も見直しをさせて頂きました。
それに伴い送料は値上げとなっております。
ご理解よろしくお願いします。
院長 小西
カテゴリー : お知らせ
2017年2月28日
本日は、大阪府のネオベッツVRセンターにて、膝蓋骨脱臼についてのセミナーに参加させていただきました。こちらでも以前膝蓋骨脱臼のSingletonグレード分類のお話を書かせていただきましたが、今回は基本的に外科的な介入が必要となるグレード3(普段から膝蓋骨が脱臼している状態)でも、手術を適応しない方が良い場合があるということについて学んだので書かせていただこうと思います。それは多発性関節炎などが原因で膝関節に関節液が貯留している場合です。外科適応となる膝蓋骨脱臼では膝蓋骨が収まる溝が浅かったりなど形態学的な問題がある場合ですが、関節液の貯留が原因となる場合は膝蓋骨と大腿骨の間に関節液が侵入し膝蓋骨が浮いてしまい、結果滑車から落ちてしまう。という流れになります。この時外科手術により、一時的に整復できたとしても、液の貯留による再発や、特に多発性関節炎がある場合に次は肘関節の不調など前肢にまで病変が及ぶ場合があり、内科的に炎症を止めてあげるだけで脱臼が無くなるといった例があるということです。
獣医師 島田
カテゴリー : お知らせ
2017年2月10日
本日は、大阪のネオベッツVRセンターにて開催された眼科の症例検討会に参加して参りました。
症例検討会は特に特徴的な症状があったり、診断を下すまでに困難なものについて意見を出し会う場です。
今日お知らせしたいことは、飼い主様がご自宅でワンちゃんや猫ちゃんの目の白さに気がついた際(特にその子が高齢の場合)、真っ先に思い浮かぶのが白内障だと思いますが、「この子は高齢で白内障なので放っておくしかないですよね?」ということで来院された中には、白濁が白内障以外の病気からであるケースがあるということです。
白内障とはご存じの通り水晶体という透明な組織が高齢変化などで白く濁って行く病気ですが、院内の検査では、まずその濁りが本当に水晶体にあるのか、ということを確認します。光は角膜、前眼房(眼房水という液体で満たされた空間)、水晶体、ガラス体、という順番で通過し網膜まで到達しますが、そのどこに病変があったとしても、目は白く見え得るのです。例えば角膜に大きな傷があった場合、感染がおきて悪化すると潰瘍や、目に穴が空いてしまうところまで進行する場合もあり、非常に危険です。また、前眼房に濁りがある場合はぶどう膜炎といっていわゆる目の色を決める虹彩などに炎症が起きている可能性があり、進行すると続発性に緑内障を引き起こし失明につながる場合もあるのです。逆に手術せずとも濁りや痛みをとってあげられるケースがあり得るということです。
獣医師 島田
カテゴリー : 学会・セミナー・手術実績
2017年1月30日
当院では、献血にご協力いただけるボランティア犬、猫を募集しております。
輸血で救える命がある一方で、人医療現場のような血液バンクは現代日本の動物医療現場には存在せず、必要な血液を確保することが難しい状況です。
輸血を必要としている子達のために、輸血ドナーのご協力をお願いします。
◯献血の安全性について
ドナー犬、猫の健康診断を行い問題がないと判断した場合に限り、体の大きさに合わせた安全な量の血液を採取させていただきます。
◯輸血ドナーの登録をしていただける条件
犬
1歳~7歳
15kg以上
混合ワクチン、狂犬病予防注射を毎年接種している
ノミダニフィラリア予防をしている
血液に感染する病気に罹患したことがない
(バベシア症や犬ブルセラ病など)
交配出産経験がなく、避妊手術、去勢手術をうけている
輸血されたことがない
採血時におとなしくしてくれる
秋田犬を除く
猫
1歳~7歳
3kg以上
混合ワクチンを毎年接種している
ノミダニフィラリア予防をしている
血液に感染する病気に罹患したことがない
(猫エイズや、猫白血病、ヘモバルトネラ症など)
交配出産経験がなく、避妊手術、去勢手術を受けている
輸血されたことがない
採血時におとなしくしてくれる
◯献血までの流れ
〜ドナー登録時〜
一般身体検査、血液型検査を行い、問題がなければ輸血ドナーとして登録させていただきます。
〜献血時〜
輸血が必要となった際、登録ドナーのオーナー様へご連絡差し上げます。
ご都合よろしい場合はご来院いただき、詳しい血液検査をさせていただきます。(結果が出るまで、お待ちいただくか、お預けいただきます。)
血液検査に犬ではフィラリア検査、猫では猫エイズ、猫白血病検査を含みます。
問題がなければ採血を行います。必要に応じて首の採血部位の毛刈りを行わせていただきます。
念のため採血後は点滴で体の水分補給をさせていただきます。
◯献血に協力いただいた方には特典があります。
ドナー登録時
- 血液型判定検査、一般身体検査を無料で行わせていただきます。
献血時
- 血液検査を無料で行わせていただきます。
- 次年度のワクチン接種を半額で行わせていただきます。
- 次年度のフィラリア予防薬を1年間半額で処方させていただきます。
- 輸血治療が必要になった場合の輸血治療費を半額とさせていただきます。
◯年間で犬、猫それぞれ20頭までの登録を募集します。
その他ご不明な点等ございましたら、当院のスタッフにお声かけください。
献血の必要性をご理解いただき、ご協力をお願いします。
カテゴリー : お知らせ
2017年1月24日
当院の敷地内に「ドックラン」スペースを設けさせて頂いております。
設立の目的としては、当院ご利用の方や、入院・お預かりの子の運動不足、ストレス解消を目的とし、心身の健康を保つのに役立てれればと思います。
病院併設になるので感染症予防の為、混合ワクチン、狂犬病ワクチン、ノミ・マダニ予防をきっちりとされている方のみのご利用とさせていただきます。
予防接種の有無に関しては、他院で予防接種を受けて頂いている方は確認のため、ご利用登録時に
①「混合ワクチン接種証明書」
②「犬鑑札」
③「狂犬病予防注射済票」
のご提示をお願いします。当院で予防接種を受けられている方はご提示頂かなくても大丈夫です。
また、ご利用には登録(年間有料登録)が必要となりますので、詳しくはスタッフまでお尋ねください。
看護スタッフ
カテゴリー : お知らせ
2017年1月20日
こんにちわ!
先日はスタッフ用駐車場の工事でご迷惑をおかけしました。
今までは、ドッグランの手前はスタッフ用として使用していましたが、ラインを引き、車止めを設置して使用出来る様にしました!
今後は12台まで駐車可能です!
院長 小西
カテゴリー : お知らせ
2017年1月14日
先日、大阪の二次病院・ネオベッツVRセンターにて、整形外科分野のセミナーに出席させていただきました。今回は骨模型を用いた手術練習でした。
膝のお皿が外れてしまう膝蓋骨脱臼はよく目にする病気ですが、正しい位置に戻らなくなってしまった重度なケースでは外科的な治療が適用となる場合があります。生まれつき脛骨粗面(膝蓋骨と膝下の骨をつなぐ靭帯の付着部)が本来よりも内側に位置しており、外れやすい場合に骨を切って粗面自体を正常な位置にずらしてしまおうという術式が使われることがあります。それでは、切った後の骨はどうなるのかというと、写真(大腿部の骨や膝蓋骨、靭帯はありませんが)のように固定します。
見た目では足先の方にしか引っ張れてないじゃないかと思ってしまいますが、実際には太ももの方向に引っ張る靭帯と筋肉が付着しているので、固定のために設置したワイヤーと元々の筋肉が反対方向にそれぞれ同じ角度で引っ張りあうことで、骨片はしっかりその位置に保たれるという仕組みです。言われてみるとその通りだなと思わされますが、元々ある張力を逆に固定する力に利用するというのはとてもスマートだと感動してしまいます。
獣医師 島田
カテゴリー : 学会・セミナー・手術実績
2016年11月22日
10月18日から3日間にわたる第37回動物臨床医学会年次大会に出席するため、中之島の大阪国際会議場に行って来ました。会場の隣のホテルではもうクリスマスのイルミネーションで盛り上がっていました。
今回の学会は獣医学の学会では非常に大きな学会で学術雑誌や、ペット情報雑誌などで見かける有名な先生方のご講演を拝聴する度に興奮してしまいます。
大会中は朝から夜まで10以上の会場で同時に様々なディスカッションやセミナー、症例検討会が行われています。前もって自分の参加したい講演をチェックし、講演と講演の間でだだだだっと次のお目当ての会場に移動するのですが、何個か聞きたい講演が重なった場合はプロシーディングという内容の要約集を購入して目を通します。この間中、大会協賛の企業様が様々な商品展示ブースを出され、そこでも特別セミナーが開かれたり、スタンプラリーがあったり、、、と大忙しの一日となるわけです。
その中で、ペットを飼っている人なら誰もが興味深い問題行動としつけについても拝聴してきました。ペット雑誌やインターネットなどしつけに関する様々な情報があふれている中で、結局うちの子を叱ったり、罰を与えるべきなのか。という疑問は誰しもが抱く問題かと思います。すべての子にとって絶対にどの方法が正しいとは言えませんが、日本獣医動物行動研究会の最新の見解では「家庭でのしつけで罰は与えない方が良い!」ということです。例えば噛むなどの攻撃行動が恐怖の感情から行われている場合、そこに恐怖因子となり得る罰を与えることで、さらに攻撃行動が強化されることがありますし、いままで唸るなどの威嚇行動の後に段階を踏んで噛みついていた場合、その威嚇行動を省略してすぐに噛みつくようになることまであるそうです。罰を与えることでしつけがうまくいくケースではその罰が、やめさせたい行動が起きて一秒以内に、しかも遊んでいると認知されない効果的な方法で行われた場合のみであって、トレーニングのプロでなければかなり難しい領域となります。何より叱ることでは、正しい行動を教える事にはならない。というのが理由だそうです。
獣医師 島田
カテゴリー : 学会・セミナー・手術実績
2016年11月1日
こんにちは!獣医師の島田です。先日、日曜曜日に超音波実技セミナーと、NVRCトレーニングコースに参加してきました!
超音波セミナーは、基本的な胆嚢、肝臓の観察から、正常な子では描出が難しいとされる膵臓までの描出練習でした。
エコー検査では通常仰向けや横に倒した状態での検査風景を思い浮かべると思いますが、胆嚢の正確な評価をするためには立位(ワンちゃんに立ってもらったまま)での描出が必要な場合あり、実際にモデル犬で練習させていただきました。実習中頑張ってくれたワンちゃんたち、本当にお疲れ様!ありがとう!
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NVRCトレーニングコースでは軟部外科がテーマでした。コースの最後に縫合実習に参加させていただきましたが、こういった実習で練習台になるのは皮膚の模型です。表面は何ともしっとりとしたさわり心地、切開を加えるとなんと表皮、真皮、皮下組織に分かれているのです!いつかまるで本物のような全身模型で手術練習や解剖をする時代が来るのかもしれません。
獣医師 島田
カテゴリー : 学会・セミナー・手術実績
2016年9月12日
こんばんは!獣医師の島田です。
先日、二夜連続で行われる小動物レクチャーシリーズin京都に参加してきました!毎月、皮膚病学のセミナーですが、今回のテーマは2夜連続の呼吸器と心臓の聴診についての特別セミナーでした。
1日目は、呼吸器の聴診についての講演でした。
気管、気管支から聴こえる様々な異常音を大きなスピーカーで流して解説して頂きながら、講義の最後には実際に音を聴いて、どういった事が肺の中で起きているのかを推測し、治療の方向性を決めるといった演習もあり、とても刺激のある時間を過ごすことが出来ました。
自分にあった聴診器についてのお話もあり、会場の後ろで講演された先生ご愛用の聴診器に触れる機会もありましたが、体に当てるチェストピースという部分に音を拾う面が3つもついたトリプルヘッドという珍しい構造を持つ聴診器(写真参照)にお目にかかることが出来ました!低音と2種類の高音で使い分けるそうです。聴診器ひとつとっても、奥が深いです。
2日目は心雑音の聴診についての講演で、スピーカーから実際の心雑音を聴いて雑音の種類などを予測することで、理解を深めることが出来ました。
中にはこんなお話もありました。触れたとき猫ちゃんがゴロゴロ言ってくれるのは普段とても嬉しいのですが、しっかり聴診をしたいときにはかなり邪魔になります。そこで聴診中だけでもゴロゴロをやめてもらう方法というのが論文になっているんだそうで、今のところ一番効果があるのは蛇口から水の流れる音を聴かせることらしいです。
不思議ですね(@_@)帰宅したら、さっそく我が家の猫にも聴かせてみようと思っています!
獣医師 島田
カテゴリー : 学会・セミナー・手術実績
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